変形性足関節症

 変形性関節症について
 ・変形性関節症とは関節軟骨の老化や磨耗によって起こる軟骨と骨の進行性の変性疾患です。

・人間は二足歩行です。

・体重がかかる
荷重関節(膝関節、股関節、脊椎、足関節)は、体重がかからない非荷重関節(肩関節、肘関節、手関節)に比べ変形性関節症の発生を多く認めます。

・しかし、荷重関節の中にあって
足関節は股関節や膝関節に比べ、変形性関節症の頻度は少ないようです。

・このことは足関節が形態的に安定した関節で多数の強靭な靭帯を有し、支持性や安定性に関与する足根骨があるため、足関節にかかる衝撃や負担が少ないためと考えられています。


変形性足関節症 
・変形性足関節症は一次性(原因がない症例)と二次性(原因がある症例)に分かれます。大半は二次性です。

・二次性は
下腿骨折、足関節果部骨折、足関節靭帯損傷、踵骨骨折などの外傷や感染、炎症性疾患(関節リウマチ)後に発生します。

・中には、麻痺性疾患(脳性麻痺やポリオなど)や先天性内反足に伴って発生することもあります。


症状
・痛みや腫れ、変形、運動障害、歩行障害です。

診断
・内反変形や外反変形、可動域制限、足関節の不安定性を認めます。

・レントゲン検査では関節裂隙の狭小化(軟骨が磨耗している)や骨棘形成(骨のとげ)、不安定性(関節がグラグラしている)などの所見を認めます。

・詳細な情報にはMRIやCTが必要です。


治療
1)保存的治療
・日常生活動作の注意点や
肥満症に対する指導を行います。

・疼痛緩和に
物理療法や薬物療法としてアセトアミノフェン、炎症緩和に非ステロイド性抗炎症剤、外皮用薬などを処方します。

・効果がなければ
トラマドールやデュロキセチンを検討します。

・難治例には
ステロイド注射を試みます。

・運動療法として
股のストレッチング、膝のストレッチング、足首のストレッチング、アキレス腱のストレッチング、股の筋力強化、膝の筋力強化、足首の筋力強化、アキレス腱の筋力強化を指示します。

・不安定性を認める症例では足底板や短下肢装具の着用をすすめます。

2)手術的治療
・保存的治療で改善されない症例は手術を検討します。

・術式は靭帯再建術や骨切り術(内反や外反変形矯正術)、人工足関節置換術、関節固定術などが行われます。

・なお近年、人工足関節置換術の成績は向上しているようです。耐用年数は10年程度と言われています。

・変形足関節症は、将来
ロコモティブシンドロームや要介護へと進展しますので要注意です。


 たはら整形外科