外皮用薬



外皮用薬は皮膚に貼ったり、塗ったりして疼痛の緩和をもたらします。湿布薬と軟膏薬などがあります。

湿布剤
湿布剤には、ロキソプロフェン、ジクロフェナクナトリウム、ケトプロフェン、インドメタシン、イブプロフェン、フェルビナクなどの非ステロイド性抗炎症剤が含有されており、経皮的に患部へ浸透し、抗炎症作用や鎮痛作用をもたらします。含有している非ステロイド性抗炎症薬の種類や量の違いで疼痛緩和の効果が違います。解熱作用を目的に水分を含んでいるパップ剤と粘着性の高いテープ剤があります。急性疼痛や慢性疼痛、ライスの処置後に使用されます。

また、温湿布と言われるものがあります。これは非ステロイド性抗炎症薬に加え、トウガラシエキス (カプサイシン )が含まれており、このエキスが皮膚を刺激し温熱感を感じさせていると思われます。


また、最近では全身作用型の湿布剤もあります。全身作用型は1枚にジクロフェナクナトリウム75mgが含有され、血管経由で疼痛を緩和させる効果を有します。1日に1回、1~2枚、疼痛部位でなく、剝がれにくく、血流の豊富な胸部や上腕部、腹部、背部などに貼付します。お風呂上りに貼り、お風呂の前に剥がすように指導します。ただし、他の湿布剤や非ステロイド性抗炎症剤の併用は出来ません。腰痛症や肩関節周囲炎、頸肩腕症候群、腱鞘炎、がんなどの疼痛緩和に処方します。

軟膏剤・クリーム剤・ローション剤
湿布剤と同様な非ステロイド消炎剤が含有されおり、効果は湿布剤と同様で、炎症を抑えて血行を改善し痛みや腫れを取り除く効果があります。特に軟膏剤は皮膚に塗り込むため、マッサージ効果や温熱効果もあり、筋肉・腱のストレッチ筋力強化訓練の際の使用に最適です。


 たはら整形外科