デュロキセチン

デュロキセチン(商品名サインバルタ)は、セロトニンとノルアドレナリンの再取り込みを阻害して、疼痛を緩和します。セロトニンとノルアドレナリンは脳から脊髄、さらに四肢、体幹に向かう末梢神経の痛みを抑える作用があります。いわゆる下行抑制系疼痛作用(脳から脊髄に過剰な痛みを発生させないようにする仕組み)です。

デュロキセチンは当初、抗うつ剤として使われていましたが、臨床使用してみると慢性疼痛に非常に効果があることが認められました。整形外科疾患では、慢性腰痛症や各種の変形性関節症(頚椎症変形性肩関節症変形性肘関節症変形性手関節症腰部脊柱管狭窄症変形性股関節症変形性膝関節症変形性足関節症など)、帯状疱疹後神経痛などの頑固で長期にわたり疼痛を訴える患者さんに処方されます。
 

 たはら整形外科