肩鎖関節症

肩鎖関節は、肩甲骨の肩峰と鎖骨の外側端からなる小さな関節です。肩鎖関節は皮下の直下にあり、軟部組織が少ないため障害を受けやすい関節です。肩鎖関節症は、肩を酷使する職業の人やスポーツ傷害(繰り返しの動作で起こるスポーツ障害やケガで起こるスポーツ外傷)などをきっかけに発生します。

症状:肩鎖関節部の痛みと腫れです。痛みは肩の内転や挙上で増強します。レントゲン検査では肩鎖関節の変形亜脱臼を認めることがあります。なお、外傷(ケガ)で起こる肩鎖関節脱臼後の発生をよく経験します。

治療:保存的治療(手術をしない治療法)が原則です。疼痛を誘発する動作や運動を避けていただきます。疼痛緩和に物理療法アセトアミノフェンや炎症緩和に非ステロイド性抗炎症剤外皮用薬を処方します。難治例(なかなか治らない例)にはステロイド関節内注射を検討します。保存的治療で改善されない症例は、鎖骨遠位端切除術などの手術的治療を考慮します。

 たはら整形外科