整形外科とは

整形外科医は体のどこを治すの?
整形外科医は頭(頭蓋骨や脳神経)と内臓を除く、すべての骨や関節、筋肉、腱、靭帯、神経、椎間板、四肢(手や足)の血管、皮膚などの外傷および障害を取り扱うspecialist(専門医)です。代表的な治療部位をあげますと以下の如くです。

胸郭は鎖骨、胸骨、肋骨、肩甲骨など。上肢は上腕骨、前腕骨(橈骨、尺骨)、手根骨、手指骨など。下肢は大腿骨、下腿骨(腓骨、脛骨)、足根骨、足趾骨など。脊椎は頚椎骨、胸椎骨、腰椎骨、仙骨、尾骨など。骨盤は腸骨、坐骨、恥骨などです。

関節、軟骨
胸郭は胸鎖関節 、肩鎖関節など。上肢は肩関節、肘関節、手関節、指関節など。下肢は股関節、膝関節、足関節、趾関節 など。脊椎は椎間関節、ルシュカ関節、環軸関節など。軟骨は関節内軟骨(硝子軟骨、線維軟骨)、半月板などです。

筋肉
頚部、胸郭、上腕、前腕、手指、胸部、腰部、骨盤、大腿、下腿、足部、足趾などに起始、付着する筋肉です。

腱、靭帯
屈筋腱、伸筋腱、アキレス腱、腱板、後縦靭帯、内側側副靭帯、外側側副靭帯、前十字靭帯、後十字靭帯、足関節外側側副靭帯、三角靭帯などです。

神経
脊髄は頚髄、胸髄、腰髄、仙髄などです。末梢神経は頚神経、肋間神経、腰神経、正中神経、橈骨神経、尺骨神経、指神経、坐骨神経、大腿神経、腓骨神経、趾神経などです。

椎間板
頚椎椎間板、胸椎椎間板、腰椎椎間板などです。


どんな病気があるの?
これらの解剖学的名称の語尾に病態に応じて骨折、脱臼、関節症、関節炎、腱炎、神経炎、症候群、損傷、断裂、捻挫、打撲、創(挫創、切創、擦過創)、麻痺、腫瘍などの障害名をつけ加えれば、個々の病名になります。


どんな症状を治すの?
これらの疾患の主たる症状は痛みです。整形外科医は痛みを治療する「痛みの専門医」と思われて下さい。さらに、運動障害や手足のしびれ、筋力低下(手や足に力が入らない)、変形、歩行障害などを治療します。


どのようにして診断するの?
診断は、問診をもとに理学所見を丁寧に観察します。さらに、補助的診断法(単純レントゲン検査やCT、MRI、超音波検査、血液検査など)を行い、確定診断いたします。


どんな治療法があるの?
治療は保存的治療(手術しない方法)が原則です。保存的治療は日常生活の指導やリハビリテーション(物理療法、運動療法)薬物療法注射療法神経ブロック療法ギプス療法装具療法などがあります。しかし、これらの保存的治療で改善されない症例は手術的治療が検討されます。

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