シンスプリント(脛骨過労性骨膜炎)
Shin Splintsとは
英辞書に「I don't want to get shin splints.」と記載されています 和訳で「すねを痛めたくない」です。shin plintsとは「脛骨を痛める」という意味でしょう。

シンスプリント(脛骨過労性骨膜炎)は、ランニングやジャンプ、ダッシュなどを繰り返すスポーツ活動によって発生する下腿の内側中央から足首の上部の痛み(いわゆるスネの痛み)です。下腿の筋肉(ヒラメ筋、後脛骨筋、長趾屈筋、長母趾屈筋)は、一部脛骨の骨膜に付着しています。これらの筋肉を使いすぎることで骨膜の炎症を発生させます。陸上競技、バスッケトボール、バレーボールなどのあらゆる種目の選手に認められます。特に、過回内足や扁平足を認める方に多い傾向にあります。

症状:運動中や運動後の痛みです。悪化すると歩行時痛も訴えます。所見として圧痛と軽度な腫れを認めます。レントゲン検査で特徴的な所見はありません。ただし、脛骨疲労骨折との鑑別(見極め)が必要です。確定診断は超音波検査やMRIです。超音波で脛骨の骨膜肥厚を認めます。

治療:保存的治療です。1ヶ月前後のスポーツ活動を中止していただきます(安静の目的で1か月間ギプス包帯を行い治癒した症例もあります。ギプス中は運動を許可します)。一般的には、物理療法(運動後はライスの処置)や運動療法として股のストレッチング膝のストレッチング足首のストレッチングアキレス腱のストレッチング股の筋力強化膝の筋力強化足首の筋力強化アキレス腱の筋力強化を指導します。疼痛緩和に短期間のアセトアミノフェン、炎症緩和に非ステロイド性抗炎症剤外皮用薬などを処方することもあります。また、過回内足や扁平足を認めて再発を繰り返す症例は、シューズ選びやインソールの使用を勧めます。

 たはら整形外科