坐骨・恥骨骨折

坐骨、恥骨骨折は、骨盤骨折の中で最も頻度の高い骨折です。若年者ではスポーツ外傷や交通事故で見られます。時に、強い外力によって発生する股関節中心性脱臼に併存して起こることもあります。しかし、高齢者では骨粗鬆症を有するため、軽微な外傷(尻もちなど)で容易に骨折されます。中には、誘因がなく、脆弱性骨折として発生する方もおられます。また、病的骨折骨腫瘍軟部腫瘍)などの基礎疾患によって発生する骨折もあります(骨転移です)。症状は臀部や鼠径部、会陰部の痛みや腫れ、歩行障害です。

治療:転位(ずれ)が軽度であれば特別な治療は行ないません。たとえ、偽関節(骨がつかない状態)になっても、あまり症状を訴えないようです。手術的治療は、転位が著明な症例や尿道損傷を併存している症例です。骨接合術が行われます。

 たはら整形外科