ガングリオン

ガングリオンは、硬い弾性のある腫瘤です。大きさは数mmから数cmにおよびます。腫瘤の中は、ゼリー状の無色透明な粘稠液で満たされています。ガングリオンは関節包や腱鞘、靭帯、半月板周辺より発生します。明らかな原因は不明です。結合組織の変性によると考えられています。腫瘍類似疾患(限りなく腫瘍に似ている疾患)に分類されています。なお、悪性化することはありません。

原因:関節包や腱鞘などから発生します。時に、ヘバーデン結節の周辺から、半月板損傷が誘因となって発生した半月板ガングリオンを経験します。また、ガングリオンは、腱鞘や屈筋腱を圧迫してばね指狭窄性腱鞘炎を発症させることもあります。大半は無症状です。まれに、痛みや違和感、運動障害、神経を圧迫して放散痛やしびれ、筋力低下を起こすことがあります。診断は腫瘤を穿刺してゼリー状の粘稠液が排液されれば確定されます。

治療:無症状の症例は放置します。痛みや運動障害などを認める症例、外見(見た目)を気にされる方は穿刺療法を行います。手術的治療は痛みやシビレなどを認める症例や頻回な穿刺を繰り返す症例が対象となります。手術はガングリオン摘出術を行います。

 たはら整形外科