上腕骨顆上骨折



上腕骨顆上骨折は小児の肘の外傷(ケガ)の中でよく見られる骨折の一つです。子供が転倒や転落して転んだ際に、肘を伸ばして手をついて受傷されます。


症状

・肘の痛みや腫れ、変形、異常可動性(肘がグラグラする状態)を訴えます。

・骨の転位(ずれ)や骨片(骨の破片)によって、神経が損傷されると、橈骨神経麻痺や正中神経麻痺、尺骨神経麻痺)を生ずることがあります。

・,血管が圧迫されると循環障害を起こし、手指の激痛やチアノーゼ(血行障害のため指が紫色になる状態)や運動障害を認めます。

診断

・レントゲン検査です。詳細な情報はCTやMRIで検討されます。

・鑑別疾患に上腕骨外顆骨折や肘内障などがあります。

治療

1)保存的治療

・転位(ずれ)のない症例はギプスや装具療法などで経過観察します。

・転位が軽度な症例は徒手整復術(ずれを元に戻す手技)を行いギプス固定を行います。

2)手術的治療

・転位のある症例は麻酔を用いて徒手整復してギプス固定します。

・整復後に再転位(再びずれる)するようであれば、
経皮的骨接合術(切開せずに皮膚の上からピンのような器具で骨折部を固定する手術)を行います。

・整復できない症例や神経麻痺や血行障害を認める症例は、直視下手術(切開して骨折部を展開して固定する手術)を行います。

・正確に整復固定しないと、肘の変形(内反肘、外反肘)を来し、将来、
変形性肘関節症を招きますので要注意です。


 たはら整形外科