肘関節脱臼 肘関節脱臼は肩関節脱臼の次によく見受けられます。肘関節脱臼は後方脱臼と前方脱臼と側方脱臼に分かれます。大半が後方脱臼です。肘を伸ばして手をついて転倒した際に肘関節が過伸展(無理に伸ばされ)肘頭が支点となり脱臼を生じます。 症状・診断 痛みや腫れ、変形、上肢の短縮(腕の長さが短くなる状態)、運動障害を認めます。診断にはレントゲン検査が不可欠です。 治療 1)保存的治療 愛護的な徒手整復術が行われます。整復の際、麻酔(全身麻酔や静脈麻酔、腕神経叢ブロック)などを用いて、筋肉の緊張を取り除き整復します。整復後は数週間のギプスシーネ固定や装具固定を行います。その後、早期に拘縮予防(関節が固まらないため)に肘関節可動域訓練や筋力強化訓練を開始します。 2)手術的治療 陳旧例(時間が経過した症例)や骨折を合併した症例は手術による整復術や固定術が必要となります。
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