リウマチ性多発筋痛症

リウマチ性多発筋痛症
リウマチ性多発筋痛症は50歳以上の高齢者によく見られます。首の病気や肩の病気、関節リウマチと思われて整形外科を受診されることが多々あります。原因は明らかになっていません。 遺伝的要因や環境的要因による免疫異常であると考えられています。

症状・診断
急に発生する両肩痛や両上腕近位部痛、骨盤周囲の疼痛、両大腿近位部痛です。時に上下肢の遠位端での発症も経験します。診断はレントゲン検査で特徴的な所見はなく、超音波検査で滑液包炎の所見があれば疑われます。


血液検査ではCRP高値と軽度な白血球増多を認めますが、リウマトイド因子や抗CCP抗体、抗核抗体などは陰性です。時にMMP-3が高値になることがあります。なお、悪性腫瘍などが背景にあることもあり、診断には慎重を要します。鑑別疾患として
関節リウマチやRS3PEなどがあります。

治療
初期量はプレドニゾロン(5~20mg)から開始し、効果を認めれば時間をかけて次第に減量していきます。ステロイド使用が困難な症例はMTX(メトトレキサート)を検討します。


 たはら整形外科