第5中足骨基部骨折

第5中足骨基部骨折は、足部を捻挫した際に内反(内がえし)が強制されて発生します。日常よく遭遇する小児の代表的な骨折の一つです。時に、疲労骨折として認められます。症状は足部外側の痛みや腫れ、歩行障害です。診察で第5中足骨の根元に著明な圧痛を認め、足部に内反ストレスを加えると激痛を訴えます。

診断:レントゲン検査で確定されますが、転位(ずれ)のない症例では、受傷機転(ケガをした足部の状態)を再現するストレスレントゲン撮影を行わないと骨折が発見できないことがあります。小児が足部を捻挫し足背外側痛を訴えた際は、常に、基部部骨折を念頭に置き、必ずストレスレントゲン撮影を行ってください。時に、骨端線損傷を認めることもあります。

治療:保存的治療(手術しない方法)が原則です。ギプス包帯ギプスシーネ足底板などで経過観察します。手術的治療は著明な転位(ずれ)を認める症例に行われ、骨接合術(皮膚を切って骨折部を展開しスクリューやピンのような器具で固定する手術)などが検討されます。

 たはら整形外科