中足骨疲労骨折

中足骨疲労骨折は、スポーツ活動によって起こる代表的な足部の骨折の1つです。疲労骨折は外傷(ケガ)で起こる一般的な中足骨骨折と違って、明らかな外傷(ケガ)がなく起こります。小児期は、骨と筋力の成長がアンバランスなため、ランニングやジャンピングなどの繰り返しで、骨にストレスが加わり骨折を起こします。飛行機がフライトをかさねるうちに、風圧により機体が金属疲労を起こすのと似ています。すべての競技で認められます。特に、陸上競技やバレーボール、バスケットボール、野球などの選手に見られ、、第2、3、4中足骨の中足骨骨幹部によく認められます。

症状:足背部の痛みや腫れです。痛みはスポーツ活動で増悪し、安静で軽快します。診断にレントゲン検査が不可欠です。しかし、初期にレントゲン検査で骨折が認められず、2〜3週間後のレントゲン検査で骨膜反応や仮骨が確認され、初めて確定診断されることがありますので注意深い観察が必要です。したがって、スポーツ選手が数週間足背部の痛みを訴える際は、常に疲労骨折を念頭に置き、必ず、数週間後にレントゲン検査を行って確認して下さい。

治療:2〜3ヶ月間程度のスポーツ活動を中止していただきます。慢性化した頑固な痛みインソールを着用していただきます(患部に体重がかからないようする中敷き)。手術的治療を必要とする症例は、第5中足骨基部骨折を除いてはあまりありません。

 たはら整形外科