指の骨折

・指の骨折は中手骨骨折、基節骨骨折、中節骨骨折、末節骨骨折に分かれます。

・診断はレントゲンの2方向撮影(正面像と側面像)で可能です。しかし中には、2方向撮影で骨折が発見されない症例も多々あります。

・骨折が疑われる際は、受傷機転(受傷した状況を再現した)
ストレスレントゲン撮影が診断に必要です。剥離骨折や骨端線離開などがよく判明されます。


1)中手骨骨折
 ・中手骨骨折は骨端線離開、基部骨折、骨幹部骨折、頚部骨折に分かれます。頚部骨折は別名、「ボクサー骨折」と呼ばれ高頻度に認められます。

治療
・転位(ずれ)がない症例は簡単な
アルミニウム副子固定、ナックルシーネ、ギプス固定で経過観察します。

・転位のある症例は徒手整復(牽引などして元の状態に戻す手技)を行い、ナックルキャストで固定します。

・整復しても、直ちに再転位する症例は
経皮的骨接合術(皮膚の上からピンなどで固定)を行います。

・整復不能な症例は
内固定術(皮膚切開してピンやプレート固定)を行います。


2)基節骨骨折
・基節骨骨折は骨端線離開、基部骨折、骨幹部骨折、頚部骨折、骨頭骨折に分かれます。

・ただし骨端線離開や基部骨折、剥離骨折は見逃されやすく、確定診断にストレスレントゲン撮影が必要な場合があります。

治療
・転位がない症例はバディテーピング、アルミニウム副子固定、
ギプス包帯などを行います。

・転位がある症例はナックルキャスト、ナックルシーネ、
徒手整復してギプス固定をします。

・しかし、整復しても再転位する症例は
経皮的骨接合術を行います。

・徒手整復が困難である症例は
内固定術を検討します。


3)中節骨骨折
・中節骨骨折は、掌側板剥離骨折、骨端線離開、基部骨折、骨幹部骨折、骨頭骨折、頚部骨折に分かれます。

・最も外来でよく遭遇する骨折は、PIP関節(指先から2番目の関節)の過伸展によって発生する
掌側板剥離骨折です。

・転位のない
掌側板剥離骨折や中節骨基部骨折は見逃されやすいので要注意です。

・骨折が疑われれば、受傷機転を再現したストレスレントゲン撮影を行います。骨折が判明されることがよくあります。

治療
・転位がない症例はバディテーピング、
アルミニウム副子、プラスチックギプス、ナックルキャストなどを固定行います。

・整復されても再転位する症例は
経皮的骨接合術、骨接合術を検討します。


4)末節骨骨折
・末節骨骨折は指先に物が落ちたり、車のドアに挟まれて受傷されます。

・大半は
爪の損傷を認めます。

・軽度な症例がら粉砕例がありますす。

・骨折が疑われれば受傷機転を再現する
ストレスレントゲン撮影を行い、骨折が判明されることがよくあります。

・小児では、成長線部での
剥離骨折や骨端線離開によく遭遇します。

治療
・転位のない症例はプラスチックシーネや
アルミニウム副子などを行います。

・転位が著しい症例や関節内骨折では経皮的骨接合術が行われます。

・なお、転位が著明にもかかわらず、手術を拒み、患者さんの希望で長期間固定し
骨癒合した症例も経験します。


たはら整形外科