鎖骨骨折

鎖骨骨折は、年齢を問わず外来でよく遭遇する骨折の一つです。鎖骨骨折は近位端骨折、骨幹部骨折、遠位端骨折に分かれます。骨幹部骨折の発生を多く認めます。小児の場合は、多少の転位(ずれ)があっても旺盛な矯正能力があるため、大半は簡単な八の字型の包帯固定(3〜4週間)で骨癒合(骨がつく)します。

成人においても、転位の少ない症例は鎖骨バンド固定で治癒(治る)します。ただし、長期の固定(4〜6週間程度)を余儀なくされることが難点です。転位のある症例や骨片で神経や血管が圧迫された症例、偽関節(骨がつかずグラグラした状態)は、手術的治療(経皮的髄内釘固定プレート固定など)を検討します。なお、鎖骨遠位端部の骨折は、偽関節発生率が高いので手術を検討します。

 たはら整形外科